6月はきょうだけ。 | 綿菓子屋此処似候

6月はきょうだけ。

 川遊びをしていた、まだ幼さが残る玉依(タマヨリ)が天も切り裂く雷鳴に東屋で雨宿りしていると見知らぬ若武者が現れた。雨が止み、若武者は弓矢を残して去る。やがて玉依は男の子 別雷(わけいかずち)を産んだ。大きくなった 別雷弓矢を手に父親を捜す旅に出る。
 男性が女性の寝室を訪れる通い婚が普通の当時父親のわからない子供は多かった(だろう)。別雷の父親は大津の豪族とも朝廷の血縁者とも言われる。
 
 上賀茂神社は別雷を祀り、下賀茂神社は玉依とその父親を祀っている。素人の浅読みでは、賀茂氏は治水や土地の寄進などで平安遷都の影の大功労者だったのだろう。葵祭はこの神社の祭りであり、賀茂神社は後々まで別格扱いにされている。
 
(以上、勝手に想像、翻案していますので実際の故事由来とはまったく違います。処女受胎の話はどこにもあるんですね。)
 

 加茂神社とひとつにくくられることもあり、深く関係のありそうな両神社なのにそのパンフレットにはお互いのことを素っ気なく書き添えているに過ぎない。かなり嫌悪な関係なのかと疑いたくなるのだが、どうなんだろうか。親子の仲を探りたい。

 6月はよく京都に行った。上賀茂神社下賀茂神社、紅葉で有名な東福寺伏見稲荷大社、桜で有名な醍醐寺。京都の暑い夏がもうすぐそこまで来ている。この季節の京都はそろそろ敬遠・・かな?