ボルトをみた | 綿菓子屋此処似候

ボルトをみた

 先月のことになるがボルトを観た。短距離で世界記録を立て続けに更新しているウサイン・ボルトではなく、ディズニーのアニメ映画。その前にモンスターVSエイリアンも観ている。ともに、3Dアニメ映画。
 
 アメリカではこの夏の映画の興行収入は動員数が減ったのに3Dアニメ映画の大ヒットで前年を上回ったそうだ。日本でも3D映画は 2,000円と高い。しかも各種の割引はない。いつも1,000円で観ているので倍になる。アメリカの入場料は知らないが、やはり割高らしい。それでもアメリカでは3Dアニメ映画は大人気。なのに、日本ではあまり話題に上らない。
 
 昔の青と赤のメガネではなく、メガネをかけて観るのだが、メガネは透明で、映像はフルカラー。倍速で描画して交互に見ているらしいが、仕組みはよくわからない。家庭用の3Dテレビも近々発売されるとのこと。
 
 
 次元の話は奇妙だ。1次元は面積も質量もない点。もしその上に立って周りを見回しても何も見えない。点があるだけだから。
 2次元は線。この場合、線の任意の一点に立つと前と後ろに点が見えるだけ。1次元から見えるのは0次元、2次元からは1次元。
 我々が暮らしている3次元の世界で、我々に見えるのは2次元の風景。2つの目は平面を写しているだけ。視差で奥行きはわかっても見えているわけではなく、脳が立体に見えているように修正している。脳を錯覚させれば、だまし絵だって簡単に描けることになる。
 
 3D映画は錯覚させられているだけなのだが、迫力は満点で、物体が近づいたり離れたりするのが実感できるのは今までにない体験だ。
 ディズニーはこれからのアニメはすべて3Dにすると言っているし、3Dの実写カメラも開発されて、映画各社は3Dに新たな可能性を見出そうとしている。
 
 
 
 はじめはその立体映像に驚くのだが、その内慣れてくる。きっと痛みにもいつの間にか慣れてしまうという脳の身勝手さのせいだと思う。映画の後半では、3Dでも普通の映像でもどちらでも良くなっているのは私だけだろうか?
 やはり見てくれではなく中身が大切。